「ハラスメント」を考える

お早うございます。

 

今日は、7月9日の日曜日。

時間は6時8分です。

梅雨の時期ですが、私の住んでいる地域は梅雨っぽくありません。

場所によっては、警報級の雨がふり、とんでもない災害が起こっています。

今日も、梅雨空が戻ると予報されていますが、青空で朝日が暑い1日を予想できるように強い日差しを注いでいます。

 

九州や中国地方で、雨による災害で大変な思いをされている方々にお見舞いを申し上げます。

 

さて、今日は「ハラスメント」について考えてみたいと思います。

「ハラスメント」という言葉が、身近に感じるようになったのは、40代の後半くらいからではないかと思っています。

最初に聞いたハラスメントは、「セクシャルハラスメント」だったような。

「性的嫌がらせ」という認識で話題になりました。

「女性の嫌がる言動や行為をして、女性に不快感を与える」という意味で使われていたように記憶しています。

具体的にどんなことが「セクシャルハラスメント」なのかは解っていませんでした。

そのうち、会社内に社長がトップになっている「コンプライアンス委員会」なるものが作られ、「法令順守」という言葉も使われるようになりました。

セクシャルハラスメント」以外にも色々なハラスメントが出てきました。

 

そして、この辺りから会社の中での環境が大きく変わってきたようです。

女性に雑用をお願いしたり、何気ない会話に気を使うようになり、気軽に個人的な内容の会話がしづらくなったと記憶しています。

いまでも覚えていますが、仕事で新入社員の女性とラブホテル街を通らなければいけない事がありました。

遠回りをすれば、そこを通らなくて済んだのですが、約束の時間があったので通ってしまったのです。

事前に、同行する女性には了解を取ったのですが、彼女も悪気は無かったようですが、そういうところを通った話を社内でしたようで、上司から呼ばれ厳重注意を受けた事がありました。

当の本人は面白かったようで、何気なく話をしたようですが、それを聞いていた女性が社長に伝えたようです。

私もそれなりの役職だったので、社長も黙殺できなかったようで、厳重注意とコンプライアンス義務違反で、1か月の減給処分を受けました。

ま、社内に対する見せしめもあったのでしょう。

それを知った、彼女は自分が何気なく話したことが大事になってしまい、泣きながら私に謝罪に来た事を覚えています。

会社の過剰反応だったのです。

 

しかし、もしその同行した女子社員が私に不快感を持っていて、無理やりホテル街に連れて行かれたと報告されていたら、私は「セクシャルハラスメント」で懲戒解雇になっていたかもしれません。

 

この事件以来、女子社員に対する態度が変わったことは言うまでもありません。

 

「ハラスメント」とは、こちら側にそのような意識がなくても、受け取る側が「嫌がらせ」と判断してしまえば、ハラスメントになってしまうようです。

ですので、今では女性からの「セクシャルハラスメント」もあるようです。

何とも遣り図らいですね。

例えば、軽い気持ちで肩に障ったとしましょう。

その女性はAさんには嫌悪感を抱いていないが、私には嫌悪感を抱いていた場合、Aさんと私が同じ行為をしたとしても、私には「セクシャルハラスメント」を感じてしまい、コンプライアンス委員会も報告すれば、私はその女性に対して「セクシャルハラスメント」を行った事になってしまいます。

他のハラスメント」も同じです。

「ハラスメント」は感じた側の主張が強くなります。

 

しかし、「カスタマーハラスメント」は若干違うという記事が、Webで挙げられていました。

最近、この「カスタマーハラスメント」がよく話題に上がります。

スーパーや飲食店などで、お客が従業員に対して、嫌がらせや暴言を言ったり、挙句の果てには、暴力行為までになってしまう記事が良く挙げられています。

 

この「カスタマーハラスメント」は今に始まったことではありません。

私が現役の頃は、当たり前のようにありました。

ちょっとでも、お客様の意向と違った言動をすると、いきなり怒鳴られることは当たり前。携帯電話が普及すると時間外だろうが、休日だろうが、平気で電話をしてきて、その日のうちに見積りを送れとか、「今日、打ち合わせをしたいから、今から来い」なんて事もありました。

当然、拒めば嫌味を言われたり、取引を断られたりという制裁を受けますから、出向いた事もありました。

今では考えられない事ですよね。

 

私も全く「カスタマーハラスメント」をしたことが無いかと言えば、何度かした記憶があります。

そんな嫌がらせではありませんが、カスタマーハラスメント」と言われれば違うとは言えません。

よく覚えているのは、定期券を購入しようと駅の定期券販売所に行った時の事です。

クレジットカードが鉄道会社から送付されてきたので、そのカードが定期券にもなると勘違いをして(PASMOのように使える)、そのカードに入金をしてほしいと言ってしまったのです。

その時に対応した窓口の担当が、あからさまにバカにしたように「お前、何を言ってんだ。

このカードに入金なんて出来る訳ないだろう。」と言ったのです。

私は「何故ですか」と聴くと、聞こえるように舌打ちをして、「これはただのクレジットカード。そんなことも知らないのか。」と言って、見せていたクレジットカードを指ではじいたのです。

カードは弾かれた勢いで飛ばされてしまいました。

それを拾っていると「邪魔だから帰れ」とその窓口の担当が言ったのです。

私はPASMOを持っていなかったし、その会社の定期券を購入するのが初めてで、別の窓口で便利な定期券の購入方法を聞いた際に、そのクレジットカードを作る事を進められ、そのカードでオートチャージも可能になると説明を受けたので、勘違いをしてしまったのです。

 

後で考えれば、窓口の担当が言った事は間違っていなかったのですが、そのカードが定期券にもなり、そのカードでオートチャージも出来ると思っていたので、出来ないと言われた時「騙された」と思ってしまい、担当のあまりにも理不尽な対応で、頭に血が上ってしまい、冷静さを欠いてしまい、その窓口担当を怒鳴りつけてしまいました。

今でも覚えていますが、その担当は終始、薄ら笑いを浮かべ詫びる事も無く、椅子にふんぞり返って座っていました。

多分、その担当もストレスが溜まっていたのでしょう。

そんな時、私のような解らない初老の爺が来たので、ついバカにしてしまったのかも知れません。

理由はありますが、従業員に対して怒鳴ってしまったことは、「カスタマーハラスメント」

に該当します。

窓口担当もハラスメントだったのかもしれませんが、日本の場合はお客様が強いので、周りから見れば、私がハラスメント行為をしたように見えますし、確かにハラスメントだったと思います。

 

このハラスメントが飛躍したのが、コロナ禍で顕在化した自己中心的な正義感。

都内から帰省された方に対して帰れと言ったり、マスクをしないで電車に乗車した方に暴言を吐いたりする行為。

この行為は、ハラスメントの典型ですね。

私も口にこそしませんが、頭の中でつぶやいた事はあります。

言葉にしなければ「内心の自由」ですから、問題にはなりませんが、我慢できなくなる場合もあると思います。

 

特に高齢者になると、我慢できる許容が小さくなるようで、つい言動や行動に出てしまう方が増えているようです。

以前にも書きましたが、高齢者の暴言や行動が問題になることがあります。

 

活動していた時代背景もあるのでしょうが、我々高齢者が幸せに過ごすには、今の世を見つめ、今の世にあう生き方をしなければならないように思えます。

 

自宅にあった花を描いてみました。色鉛筆で水彩で描いたように見せることが出来ないかと思っているのですが、どうしても鉛筆で描いた筆跡が出てしまいます。それも鉛筆画の特徴でしょうか。